当社では昔から完成品の納品時には製品にお客様から製作依頼された製品図面を貼り付けたり、輪ゴムで留めて納品しています。
図面を完成品に添付するのは当社の事務作業上でも色々と重要な意味があるのですが、一番はお客様がパッと見て(梱包を解かなくても)それが何の部品かすぐ分かるようになっていた方が良いと考えて始められました。
納品された部品が直ぐに使用されずに棚に一時保管されたり、補修部品や予備品の場合だと長期保管される場合もあります。そういったときにこの納品方法だとお客様が助かるはずです。
実際の現場をよく知っている現会長が考えたやり方を今も継承しています。
多くの部品加工会社では梱包材(新聞やプチプチ)に図番が記載してあったり、付箋に図番や部品名称が記載されているのが大半でしょうか。
当社にも協力企業が沢山あり、部品製作を依頼して納品時には多くが上記の納品方法で、これが非常に分かりにくいのです。付箋の文字が見にくかったり、名称や図番の間違い等で照合に手間取ります。
こういうのを見る度に、当社の製品に図面を付けて納品するというやり方が非常に優れていると感じます。
で、ここまでが前振りで以下が本題になります。
4/28付けで書いていますがセミナー参加中に色々と課題や議題が与えられ、それを議論しているなかで、何か更にお客様の為になる業務改善は無いものかと考えました。
特別なコストを掛けずにお客様に喜んでもらえそうな何か。
ひたすら考えました…。
そこで思いついたのが、当社の加工不良品の少なさです。
何故少ないのか?
ワークの加工前・加工後の製品チェックは徹底していますし、取扱い方も定期的に見直して来ましたが、一番の理由は当社ぐらいの会社規模では珍しいことですが創業時から専任の検査員が完成加工品全てを検査しています。
当たり前ですが加工者も加工後に測定はするのですが、いわゆる『気持ちが入る』というやつで、自分で加工した製品の寸法検査は甘くなりがちです。
これは他社さんもあるあるだと思います。
なので検査員を専任でおいており、納品分に加工不良品が入り込まない体制をつくっています。
完成した製品は一番最後に検査員が図面に測定結果を赤のボールペンで記載していくのですが、それを納品時に添付する図面に全て記載することにしてみました。
事務作業の手間はかかりますがそこで更に違う視点でのチェックが入ることによって、検査漏れや個数チェック・キズチェック等にも目が向くようになり、更に検査体制が強化されることと、これを見たお客様の信頼が更に強化されることが期待されます。