2022.12.10
お客様の来社
先日、永く取引を継続させていただいているお客様が会社見学に来られました。
日本だけでなく世界中で知らない人がいないくらいの某有名企業の某ヒット製品を製作するための設備を作っています。ちなみに僕もその製品の愛用者です。
2年以上前から見学希望がありましたがコロナ禍の影響でずっと延期になっており、若手設計社員さん2名を伴い念願の見学だったそうです。
設計者さんにとって実際の加工風景や工作機械の知識を得ることはとても重要です。
工作機械の動き方や特性を知ることで、
●寸法公差のを入れる個所。
●ピン角にするのか?Rを付けるのか?
●一体形状なのか?分割形状なのか?
●焼き入れやメッキ、材質の種類の選定。
まだまだたくさんあるとは思いますが、こういった事柄が設計に反映させられるだけで部品製作コストが大きく変わってきます。
2人共NCフライスや汎用旋盤は自社で少し触ったりすることがあるようで、基本的な知識は持ち合わせているので当社の様々な工作機械に興味津々の様子でした。
特に、最新の5軸MC・ワイヤ放電加工機・横フライス、こういった機械はなかなか動いているのを見る機会は無いと思うので、真剣な表情で見学をされていました。
現場見学は刺激になって良いですね。企業によってはこういう機会がほとんど無いところも多いです。
僕たち加工屋は、図面を見ただけで加工を知っている設計者かそうでないかはすぐ分かります。
上記に挙げたような事柄が図面にもろに反映されてくるからです。
こういう方達とは図面変更提案による加工量減少(コストダウン)や、同等価格での部品性能向上の話し合いもスムーズに進み、お互いWIN-WINな関係性を保てます。
今回はお客様の方が企業としての母体が遥かに大きいのに、相手を問わず貪欲に知識を得ようとする姿勢に頭が下がりました。
なかなか出来ることではないと思いますし、いつ描いたか分からないような古臭い図面通りに作っていればいいんだという企業も時々あります。
僕も何事においても、誰からでも学ぶ姿勢を真似したいと思います。