僕の毎日の重要な仕事の一つです。
この一年間、当社システムで自動集計されているのを確認してみたら、毎月2,200点~多いときでは5,600点以上の見積もりをこなしていました。
見積り無しで受注になる案件も多いので、大げさでもなく毎日図面まみれですね…。
値決めは加工難易度の見逃しがあると安価になってしまい、相見積もりではほぼ受注になってしまい、大きく損することになるので相当集中できる環境下をつくったうえ、一点一点材料やメッキの価格を調べ、加工方法や順序を考え、加工時間を現場の担当者も交えて計算しながら価格の算出を行います。
当社に見積り依頼をしているお客様はよく知っていると思いますが、人間の行う見積もり回答では日本一?(宇宙一?)早い回答ではないかと勝手に思っています。
ただ早いだけではなく、おかしい図面があれば指摘しますし、指示された図面条件より良い提案も行いながら回答したりもしています。
仕事を溜めるのも嫌いですし、僕自身も協力会社に多数の見積もり依頼を掛けるので、回答の遅いのが嫌なのがよく分かります。その嫌な思いをお客様に味合わせたくない一心で毎日必死で回答しています。
もちろん、こんだけ早く回答してるんだから受注確率が高くなるのでは?という期待もあります。
で、多数の見積もりをこなす毎日のなかで、『なんだかなぁ』と思うことがありまして…。
見積り回答期限:〇月〇日
という文言です。
これはごく少数のお客様の見積もり依頼書に記載があります。
これ書いてあると時間外労働確定、はっきり言って休日無くなります。相手にはもの凄いプレッシャーを与える文言です。
期限に間に合わないと失注確定なので回答せざるを得ないですし、そもそも受注になるかどうかもわからない案件の為に、深夜・早朝・休日出勤対応するケースがかなりあります。
仕事のやり取りでこれはフェアじゃないと思います。
僕が思うフェアなやり取りとは
①見積り回答期限:〇月〇日
②〇社の相見積もり
③安価な製品のみの抜き取り受注の可能性有りor一括受注のみ
④概算予算:〇〇〇円
⑤見積もり回答後の発注確定日:〇月〇日
⑥最終納期:〇月〇日
最低限このぐらいの記載は必要です。
この記載があれば、
先ず⑤と⑥の日付で現在の受注状況と照らし合わせれば見積もりする価値の有る無しが判断できます。
必死で見積もりして受注したのに一週間で納品してくれとか無茶苦茶言われて断ると失注になったことも多々あります。
これはお互い無駄な時間です。
④もあきらかに無理であると分かる場合もあるので、見積もりするかどうかの判断基準になります。
③も加工屋としては重要です。
A部品とB部品は似ているから同じような工具やプログラムで加工出来ると読み、段取り時間を縮小して安価に回答したらBだけ受注。がっかりです。
当社の協力会社にはできるだけ不快な思いをして欲しくないので、受注確率が高そうなものしか見積り依頼はかけませんし、過去の実績や類似実績は可能な限り調べて参考価格にしてもらっています。
※これは製作済み分や見積もり図面の電子化が出来ているからです。
受注側・発注側、どちらの立場にも立ちますが、フェアなやり取りを心がけています。